契約不適合責任と地中埋設物:購入時の注意点| | 【仲介手数料無料】さいたま市緑区・東浦和の不動産情報ならA-LINE(エーライン)
契約不適合責任と地中埋設物:購入時の注意点
不動産取引における契約不適合責任は、売買契約で引き渡された不動産が契約内容と異なり、適切に使用できない場合に売主が負う責任です。特に「地中埋設物」についての問題は注意が必要です。地中埋設物には、古い建物の基礎や廃棄物、工事残土、古い管などが含まれ、地上から確認できない場合が多いため、見落とされやすいリスクが潜んでいます。
【契約不適合責任とは?】
契約不適合責任は、2020年の民法改正により導入され、不動産が契約内容と一致しない場合に売主が負うべき責任が明確化されました。例えば、契約の際に「通常の住宅地として問題ない」とされた土地で、購入後に廃棄物や工事残土が地中に埋まっていた場合、売主が責任を負う可能性があります。この場合、買主は以下の対応を求めることができます。
- 契約解除:不適合が著しい場合、契約を解除し、購入代金の返還を求めることができます。
- 代金減額請求:不適合が判明した分の価値を差し引いて代金の一部返金を求めることができます。
- 損害賠償請求:修繕や撤去にかかる費用を、損害賠償として売主に請求できます。
【地中埋設物によるリスク】
地中埋設物は、購入時に地上からは見えないため、事前に確認しないと問題発見が遅れることがあります。地中埋設物が存在することで、建築計画に支障が出たり、追加費用が発生する可能性があるため、購入前に専門家による地盤調査を行うことが推奨されます。特に、土地の過去の利用状況が分からない場合や工事履歴がない場合にはリスクが高いため注意が必要です。
【不適合を防ぐための対策】
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事前調査の実施
不動産購入前に地盤や土地の履歴を確認するための調査を行い、地中埋設物が存在しないかを専門業者に依頼して確認することが重要です。地盤調査や土壌汚染調査を行うことで、契約後のトラブルを防ぐことができます。 -
契約内容に特約を設ける
売主と交渉し、地中埋設物に関する不適合が発見された場合の対応を特約として契約書に記載しておくと安心です。たとえば、「地中埋設物が発見された場合には売主の責任で撤去する」旨を特約として明記することで、買主のリスクを軽減できます。 -
保険の活用
地中埋設物の撤去や補修費用をカバーする保険商品もあります。購入後に問題が発覚した際に備えて、不測の出費に対応できるような保険への加入も検討しておくと良いでしょう。
【トラブルを避けるための心構え】
契約不適合責任は、売主が不動産に潜在するリスクを把握していたかどうかも重要なポイントです。売主が意図的にリスクを隠していた場合には契約解除や損害賠償が認められる可能性が高まりますが、売主も気づかなかった場合には責任追及が難しくなるケースもあります。したがって、買主としても事前に情報を集め、できる限りの対策を講じることが必要です。
まとめ
契約不適合責任による地中埋設物の問題は、不動産取引において買主にとって大きなリスクとなる可能性があります。購入前の調査や特約の設定を通じて、トラブルの回避やリスクの軽減に努めることが大切です。不動産取引では見えない部分のリスクに備え、専門家に相談しながら慎重に進めましょう。
ページ作成日 2023-05-04
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